天念寺

大分県長岩屋に佇む天台宗の寺院、天念寺。
修験と祈願の歴史を刻む奇岩地「天念寺耶馬」。
旧正月に繰り広げられる「修正鬼会」は無病息災への祈り。
自然と歴史が織りなす神秘的な一体を探索しよう。

◆天念寺：奇岩と歴史の調和◆

【歴史の足跡】
六郷満山の宝とされる天念寺は、仁聞菩薩により養老2年（718年）に開基。
平安・鎌倉時代には修厳と祈願の寺として栄え、災害で失われた本堂と庫裡もあるが、講堂と六所権現が今も残る。

【修正鬼会の祭典】
毎年旧正月に開催される「修正鬼会」は、五穀豊穣と無病息災を祈る火祭り。
赤鬼や黒鬼に扮した僧侶が舞台となる講堂で暴れ、火の粉が舞い散る。
鬼に触れると無病息災のご利益があると言われ、多くの見物客が訪れる。

◆天念寺耶馬：自然の神秘◆
天念寺を取り囲む「天念寺耶馬」は、そびえ立つ奇岩で知られ、無明橋が架かる。
注意が必要な危険箇所もあるが、その壮大な景観は国の名勝に指定された。
修験者の修行の場としても知られている。

【身濯神社と歴史の復活】
身濯神社はかつての六所権現。
昭和16年の災害で本堂と庫裡は失われたが、本尊「木造阿弥陀如来立像」は難を逃れ、平成9年に里帰り。
現在は「鬼会の里歴史資料館」で展示されている。

【トレッキングの魅力】
国東半島の六郷満山峯入行をベースにしたトレッキングコースが楽しい。
天念寺もロングトレイルコーススポットとして、歴史と自然の融合を楽しむことができる。