大分県の国東半島(くにさき)に広がる霊場「六郷満山(ろくごうまんざん)」をご存じですか?日本でも珍しい神仏習合の文化が今なお息づくこの地を、テレビ出演でも話題の神社ソムリエ・佐々木優太さんと、大分出身の音楽家で仏像オタクニストを自称するSALLiA(サリア)さんとともに1泊2日で巡りました。
知れば知るほど奥が深い神社仏閣の魅力と、笑いあり・感動ありのリアルな旅のウラ側をたっぷりお届けします。国東・豊後高田方面への旅行を検討している方にも、しおり代わりにお役立てください。
Day 1|大分空港〜富来神社〜旧千燈寺跡〜粟嶋社〜旅庵蕗薹
🛬10:15 大分空港(国東市安岐町)── 足湯でのオープニング撮影
兵庫県出身の佐々木さんが大分空港に降り立った瞬間、地元SALLiAさんがお出迎え。到着ロビーにある名物の足湯に浸かりながら撮影スタート。「恋が始まってる!?」という佐々木さんのツッコミとともに、にぎやかな旅の幕開けとなりました。
⛩ 11:00 富来神社(八坂社)── 「富が来る」縁起のパワースポット
最初の目的地は、佐々木さんが今回もっとも訪れたかった神社のひとつ、富来神社(とみくじんじゃ)。「富が来る」という縁起の良い読み方から、宝くじ当選を祈願する参拝者が後を絶たない人気スポットです。
- 参道の橋を渡るだけで身が清められる
- 鳥居ではなく「門」が神社の入口に
- 主祭神は疫病封じ・厄除けの神様(八坂社)
- 「神様は拝めば拝むほど強くなる」── 佐々木さんの名言
🏯 14:30 旧千燈寺跡 ── 仏像知識が炸裂する山の霊場
地元グルメで腹ごしらえをした後、くにさきの山深くに佇む旧千燈寺跡(きゅうせんとうじあと)へ。ここからはSALLiAさんの仏教知識が全開になります。
- 大分県内に現存する仁王像は130体以上── 全国屈指の密度
- 仁王像が狛犬の代わりを務める、くにさき独特の様式
- 「阿吽(あ・うん)」は宇宙の始まりと終わりを意味する
- 五輪塔群に刻まれた”鬼が人間になろうとした”伝説
- かつて「西の高野山」と呼ばれた霊山の歴史
🌊 16:30 粟嶋社 ── 海を望む縁結びの絶景神社
全国1万社以上の神社を巡ってきた佐々木さんでさえ「初めて来た」と驚いた粟嶋社(あわしましゃ)。海辺に向かって下りていく珍しい配置で、目の前に広がる豊後水道の絶景が圧巻です。近くには「恋叶ロード」や夕日スポット「真玉海岸」もあり、カップルにも人気のエリアです。
- スクナヒコナノミコトを祀る縁結び・子授けの神様
- 一寸法師の原型と言われる小さな神様の伝承
🏡 18:30 旅庵蕗薹 ── 山里の隠れ宿で至福の夜
真玉海岸に沈む夕日を眺めた後、車で30分ほど山へ向かい、翌日訪れる富貴寺のすぐ隣に建つ旅庵蕗薹(りょあんふきのとう)へ。地元の新鮮野菜、特産の「ぶんご合鴨」、地酒、そして豊後高田名物の手打ちそばで満腹に。外湯の温泉で旅の疲れも一緒に洗い流しました。
Day 2|富貴寺〜真木大堂〜天念寺〜宇佐神宮
⛩ 8:00 富貴寺 ── 九州最古の国宝木造建築で朝の参拝
2日目は宿から徒歩3分の国宝・富貴寺(ふきじ)からスタート。朝陽が降り注ぐ神々しい空気のなか、SALLiAさんの解説が始まります。
- 現存する九州最古の木造建築物(国宝指定)
- 法隆寺・中尊寺金色堂と並ぶ「日本三大阿弥陀堂」のひとつ
- 「南無阿弥陀仏」の「南無」はサンスクリット語で”ナマステ”の意
- 「助けてドラえもん」と同じ構造の言葉── 阿弥陀如来への祈り
- 「十八番(おはこ)」という言葉の意外な由来
🗿 9:30 真木大堂 ── 特別許可で仏像の聖域へ
この旅最大のハイライトのひとつ。通常はガラス越しにしか拝観できず、撮影も禁止の真木大堂(まきおおどう)に、今回は特別な許可をいただき仏像が鎮座するお堂の中へ。SALLiAさんは一体一体に深い思いを語りかけるように解説し、同行者全員が静かな感動に包まれました。
- 一木造りで制作された貴重な仏像群
- 木彫り不動明王として日本最大のスケール
👹 11:00 天念寺 ── 鬼滅の刃ファン必見の隠れ聖地
国東半島独自の伝統行事「修正鬼会(しゅじょうおにえ)」が行われる天念寺(てんねんじ)。松明を手に舞う鬼の姿が『鬼滅の刃』の「ヒノカミ神楽」に似ていると一部で話題になり、アニメファンからも注目を集めています。
- 黒の荒鬼=不動明王、赤の災払鬼=愛染明王の象徴
- 九州の鬼門(北東)は国東半島!?という興味深い見解
- 今は立入禁止の天空の橋「無明橋(むみょうばし)」── 修行者のみが渡れた霊道
⛩ 14:30 宇佐神宮 ── 旅の締めくくりは全国八幡の総本宮
旅のフィナーレを飾るのは、全国11万社以上ある八幡神社の総本宮宇佐神宮(うさじんぐう)。神仏習合の発祥地とも言われ、奈良の大仏建立にもゆかりある特別な場所です。佐々木さんが「神宮」の称号が持つ意味から宇佐神宮の格式まで、わかりやすく解説してくれました。
- 天皇陛下の勅許(神宮宣下)を受けた格別の神宮
- 奈良の大仏建立に助言を与えた史実
- 神仏習合・お神輿発祥の地とされる
- EXILEがヒット祈願して大成功したエピソードも
まとめ|くにさき六郷満山は”知る人ぞ知る”日本の宝
今回の旅で改めて実感したのは、国東半島(くにさき)・豊後高田エリアが、まだまだ多くの人に知られていない、日本屈指の精神文化の宝庫だということ。神社ソムリエの視点と仏像オタクの深い知識が掛け合わさることで、ただ巡るだけでは気づけない「その場所の本当の意味」が見えてきます。
佐々木優太さんとSALLiAさんの動画も合わせてぜひご覧ください。この記事がくにさき六郷満山めぐりの旅のしおりになれば幸いです。


